借入額の目安

年収500万円の住宅ローン:35年と40年で借入額・総返済額はどう変わる?

年収500万円・返済負担率25%(月104,166円)を35年と40年の返済期間に当てはめ、借入額の目安、利息の合計、定年時の残高の違いを金利1%〜2%の例で比べます。

この記事のポイント

  • 月104,166円・金利1%なら、35年で約3,690万円、40年で約4,120万円が元金の目安です。
  • 金利が高いほど、40年に延ばしたときに増える元金は小さく、増える利息は大きくなります。
  • 3,500万円・1.5%では、40年にすると月々は10,154円軽くなり、利息は1,555,753円増えます。
  • 35歳・3,500万円・1.5%の例では、65歳時点の残高は40年返済の方が約461万円多く残ります。

年収500万円・月104,166円なら、40年にすると借入額の目安は約429万円増える

年収500万円の25%は年間125万円、月々104,166円(円未満切捨て)です。計算例として金利1%で元利均等返済に当てはめると、35年(420回)なら元金36,900,912円、40年(480回)なら41,195,772円が数式上の目安です。返済期間を5年延ばすだけで、同じ月額に対応する元金は4,294,860円大きくなります。

ただし、5年分(60回)の返済が増えるため、支払う総額も増えます。この例では総返済額が43,749,461円から49,999,376円へ6,249,915円増え、そのうち4,294,860円が増えた元金、1,955,055円が増えた利息です。

年収と負担率から借入額を出す基本の手順は年収から住宅ローンの借入額を考えるで説明しています。このページでは、返済期間の選び方に絞って比べます。金利はすべて説明用の仮の数字です。

金利1%〜2%で、35年と40年の借入額と利息を並べる

年収500万円・返済負担率25%(月104,166円)・元利均等・ボーナス返済なし
金利(仮定)35年の元金35年の利息合計40年の元金40年の利息合計
1%36,900,912円6,848,549円41,195,772円8,803,604円
1.5%34,020,670円9,728,760円37,581,650円12,417,697円
2%31,445,127円12,304,297円34,398,012円15,601,301円

金利が高いほど、期間を延ばしたときに増える元金は小さく、増える利息は大きくなります。金利1%では40年にすると元金が約429万円増えますが、2%では約295万円にとどまり、利息は約330万円増えます。延長した5年分の返済のうち、利息に消える部分が金利とともに大きくなるためです。

同じ3,500万円を借りるなら、月々と総額はどれだけ違う?

借入額を先に決めて期間だけを変えると、違いがさらに見やすくなります。3,500万円を借りる場合の計算例です。

借入額3,500万円・元利均等・金利は各期間中一定と仮定
金利(仮定)35年の月額40年の月額35年の利息合計40年の利息合計
1%98,800円88,500円6,495,736円7,479,482円
1.5%107,165円97,011円10,008,769円11,564,522円
2%115,942円105,989円13,695,314円15,874,328円

金利1.5%の例では、40年にすると月々は10,154円小さくなる一方、利息の合計は1,555,753円増えます。月々の負担を軽くする手段としての延長と、総額が増える代償を、同じ表で見比べておきましょう。月額と総額の読み分けは月々の返済額と総支払額でも解説しています。

3,500万円の利息の合計(35年と40年、金利別)
  1. 35年・1%650万円
  2. 40年・1%748万円
  3. 35年・1.5%1,001万円
  4. 40年・1.5%1,156万円
  5. 35年・2%1,370万円
  6. 40年・2%1,587万円

元利均等・毎月返済で本サイトの計算式により算出(金利は計算例で、市場金利や予測ではありません)。

グラフの数値を表で見る
3,500万円の利息の合計(35年と40年、金利別)
条件毎月の返済額総返済額利息の合計
35年・1%98,800円41,495,736円6,495,736円
40年・1%88,500円42,479,482円7,479,482円
35年・1.5%107,165円45,008,769円10,008,769円
40年・1.5%97,011円46,564,522円11,564,522円
35年・2%115,942円48,695,314円13,695,314円
40年・2%105,989円50,874,328円15,874,328円

40年ローンは選べる?返済期間の上限は商品と年齢で決まる

全国銀行協会の解説によると、返済期間は最長35年とする金融機関などが多い一方、一部の金融機関などでは最長45年や50年としているところもあります。また、返済終了時の年齢制限(75歳や80歳など)があることが一般的とされています。

【フラット35】の場合、借入期間の上限は「80歳-申込時の年齢(1年未満切上げ)」と35年のいずれか短い年数です。40年で借りたい場合は、利用を考えている商品の上限期間と完済時の年齢制限を、まず確認してください。

住宅金融支援機構の住宅ローン利用者調査(2026年1月調査、2025年4月〜9月の借入れが対象)では、利用した返済期間は「30年超~35年以内」が38.9%で最も多くなっています。同調査は2023年10月調査から「40年超~」の選択肢を設けています。

35歳で借りる例:定年時の残高はどれくらい違う?

35歳で3,500万円を金利1.5%で借りると、35年返済なら70歳、40年返済なら75歳で完済する計算です。途中の残高を比べると、60歳時点(25年後)は35年返済で11,934,471円、40年返済で15,627,687円です。65歳時点(30年後)では6,190,506円と10,803,435円で、40年返済の方が約461万円多く残ります。

全国銀行協会の解説では、無理のない返済期間を考える方法として、定年退職の年齢から返済開始時の年齢を差し引く計算を紹介しています。60歳以降の収入が減る可能性があるなら、60歳から差し引く方がよいという考え方です。定年時の残高をどう返すかは定年時の住宅ローン残高を計算すると完済年齢から返済期間を決めるで詳しく扱います。

3,500万円・金利1.5%の年末残高(35年と40年)
3,500万円・金利1.5%の年末残高(35年と40年)横軸は経過年数、縦軸は年末のローン残高。35年返済、40年返済。01,000万2,000万3,000万4,000万0年10年20年30年40年
  • 35年返済
  • 40年返済

元利均等・毎月返済で本サイトの計算式により算出(金利は計算例で、市場金利や予測ではありません)。

グラフの数値を表で見る
3,500万円・金利1.5%の年末残高(35年と40年)
経過35年返済40年返済
0年後35,000,000円35,000,000円
5年後31,051,308円31,683,570円
10年後26,795,277円28,109,006円
15年後22,207,984円24,256,225円
20年後17,263,647円20,103,565円
25年後11,934,471円15,627,687円
30年後6,190,506円10,803,435円
35年後0円5,603,696円
40年後完済0円

40年を選ぶ場合に、あわせて決めておきたいこと

40年返済で月々の負担を抑え、余裕が出た時期に繰上返済で期間を短くするという考え方もあります。ただし、繰上返済できる金額や時期、手数料は契約によって異なり、計画どおりに資金を用意できるとは限りません。どの時期にいくら繰り上げると期間がどれだけ縮むかは、繰り上げ返済シミュレーションで試せます。

また、全国銀行協会のFPの回答では、借入期間が長いほど変動金利の金利上昇リスクは大きくなるとされています。変動金利で40年を考えるなら、金利が上がった場合の月額も金利上昇シミュレーションで確認しておくと、期間の長さと金利の変化を一緒に考えられます。

40年で浮いた月々の差額を貯めれば、35年後の残高を返せる?

3,500万円・金利1.5%の例で40年返済を選ぶと、35年返済より月々10,154円少なくなります。この差額を35年間(420回)そのまま貯めた場合、利息を考えない単純計算で4,264,680円です。一方、40年返済の35年後の残高は5,603,696円で、差額をすべて貯め続けても約134万円足りない計算になります。

つまり、期間の延長は月々を軽くする代わりに、増えた利息の分を後から払う方法です。月々の差額を貯蓄や繰上返済に回す計画があるのか、生活費として使う前提なのかで、40年返済の意味は変わります。差額の使い道を決めておくと、延長が家計にとって必要な余裕なのか、単に総額を増やしているだけなのかを見分けやすくなります。

35年と40年を自分の条件で計算する

返済予算から元金を計算するツールで、月々の返済予算に104,166円(または自分の年収×負担率÷12)を入れ、返済期間を35年と40年に切り替えて計算します。基準の金利と比べたい金利を入れると、期間ごとに元金の目安と利息の合計が表示されます。

計算は元利均等・毎月返済・金利一定のモデルで、審査や借入可能額の判定ではありません。期間ごとの月額の違いは3,500万円の返済額早見表でも確認できます。

参照した情報

本記事は一般的な仕組みと計算の読み方を説明します。契約の条件は金融機関の書類で確認してください。